文鳥三昧

文鳥とのなれそめ物語(3)

事故もたくさんありました。なにしろ戦争直後に建てられたという古い家です。ほとんどの窓には網戸がありません。クーラーなんてものは間違っても付いていません。当然に夏場は窓は開けっぱなしです。窓の外にはわずかにすだれがかかっているだけでした。文鳥は逃げたいと思えば、いつでも逃げられたのです。今思えば、あの家でよく手乗り文鳥が飼えたものだと感心してしまいます。

更には、家族は6人、うち2人は遊びたい盛りの小学生・中学生。時間はあり余るほどある上に、私が家にいる時間帯は、ほとんど放し飼いでした。しかも、1羽飼いのべたべたの手乗り、床だろうと忙しく動き回る人間の側だろうとまとわりつきます。
人間に踏まれて☆になってしまった子3羽、窓から逃げてしまった子1羽、窓から落ちて猫にさらわれてしまった子1羽。大事故にはならなかったものの、ケージにネズミが入り込んで噛みつかれた子、母親が使っていたミシンの針に件ケンカを売って、嘴を針に打ちぬかれた子もいました。

幸いにして私が事故の原因になったことはないのですが、猫にさらわれた子などは、私が迎えに行き、あと数cmのところで横から飛びだして来た猫にさらわれてしまったので、悔いが残ります。あと1秒、私の行動が早ければ、あの子は助かったはずです。

続く...

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